徹底比較!とるなら、どっち? VOL.21「手話技能検定試験」VS「手話通訳士試験」 バックナンバーはこちら

日本だけでも1,000種類以上はあると言われている、資格・認定試験。
そして、その中には「この資格とこの資格ってどこが違うの?」と悩んでしまう、よく似た資格も、たくさんあります。
このコーナーでは、名前が似ていたり、分野がかぶっていたり、一見しただけでは、どこが違うのかわかりづらい資格を、さまざまなアプローチから、比較していきます!
第21回目は「手話技能検定試験」VS「手話通訳士試験」
聴覚障害者の言語である「手話」に関する資格について、紹介します。

どんな資格なの?

手話技能検定試験:手話の技術レベルを認定する 手話通訳士試験:プロとして働く力を証明

手話技能検定は、手話を勉強している人や、すでに手話を生活や仕事に活かしている人などに対し、そのスキルを認定するための試験です。試験は1級〜7級の9段階あり、レベルにあわせて受験が可能です。7級試験は在宅試験なので、いつでも好きな時に自宅で受験できます。
一方、手話通訳技能認定試験(手話通訳士試験)は、平成21年に厚生労働省から発令された「手話通訳を行う者の知識及び技能の審査・証明事業の認定に関する省令」に基づき実施されています。この試験に合格すると、聴力障害者情報文化センターに手話通訳士として登録され、プロとして働く力を認められます。

手話技能検定試験、手話通訳士試験の特徴

  手話技能検定試験 手話通訳士試験
認定団体 特定非営利活動法人
手話技能検定協会
社会福祉法人
聴力障害者情報文化センター
受験資格
・年齢制限
7級〜準2級までは、特になし
2級以上はすぐ下の級の合格が受験資格
年齢が20歳(受験日の属する年度の3月末日までに20歳以上に達する者を含む)以上の者
試験方法 【筆記試験】
3〜6級は映像をみてマークシート(4択)で回答。準2級は映像をみてマークシート(4択)で回答+長文書き取り。準1級は長文の書き取り
【実技試験(1級・2級)】
2級は課題文表現と質疑応答、1級はディスカッションと課題文表現
【学科試験】
・障害者福祉の基礎知識
・聴覚障害者に関する基礎知識
・手話通訳のあり方
・国語
【実技試験】
・聞取り通訳(音声による出題を手話で解答)
・読取り通訳(手話による出題を音声で解答)
試験地 【7級】
在宅試験
【6級以上】
札幌、仙台、新潟、東京、名古屋、大阪、広島、福岡などで開催。(実施状況により異なるため、詳細は公式サイトを参照)
東京、大阪、熊本
スケジュール 【6級以上】
筆記年3回・実技年3回
【7級】
任意の日程

※このほかに集団試験制度(任意の日程・会場で受験ができる制度)もある
年1回(例年10月初旬)

出典:特定非営利活動法人 手話技能検定協会/社会福祉法人 聴力障害者情報文化センター

どんな人におすすめですか?

手話技能検定試験:自分の手話のレベルを確かめたい人におすすめ 手話通訳士試験:手話を仕事にしたい人、スペシャリストになりたい人

手話技能検定試験の受験者は、幼児から高齢者まで幅広いのが特徴。手話を勉強している人や、日常生活や仕事で活かしている人が、自分のレベルを確認するために受験したり、スキルアップのステップとして段階的に受験していくという活用方法があります。
一方の手話通訳士は、より本格的に手話を学び、「手話のスペシャリストになりたい」「手話を仕事にしていきたい」と考えている人におすすめの試験です。20代〜60代まで幅広く受験者がいますが、40〜50代の女性の受験が目立っています。

どうやって勉強すればいいの?

手話技能検定試験:試験範囲集や過去問題をチェック! 手話通訳士試験:スクールを活用し、専門的に学ぼう

手話を学ぶ人のほとんどは、地方自治体などの公的機関が開催する養成講座などを受講したり、手話サークルなどに参加したりしてスキルを磨きます。
手話技能検定試験は実施団体のサイトからダウンロードできる「試験範囲集」の中から出題されるので、受験する級の手話単語と例文を覚えておくといいでしょう。そのほか、対策書籍「公式ガイド&過去問題集」「公式テキスト」「実用手話辞典」も発行されています。
手話通訳士試験にチャレンジする場合は、受験者向けの講習会を受けたり、実務経験を積んだりすることが必要です。本格的に手話通訳を仕事にしたいと考えている場合は、福祉関係の大学や専門学校などで、専門的に学ぶ方がいいでしょう。

難易度は?

手話技能検定試験:レベルによって異なる 手話通訳士試験:合格率は2〜3割の難関試験

手話技能検定試験の難易度はレベルによって違いますが、準1・準2・3〜7級(筆記試験)については80点以上が合格ラインす。試験範囲をしっかり学習して臨んでください。
一方、手話通訳士試験は手話の技術だけでなく、障害者福祉の基礎知識なども学ばなければなりません。合格率は例年2〜3割ですが、年によっては2割を下回ることもある、難しい試験です。

手話技能検定試験の学習期間の目安

1級・準1級:手話学習期間3年(240時間)以上
2級・準2級:手話学習期間3年(240時間)程度
3級:手話学習期間2年(160時間)程度
4級:手話学習期間1年(80時間)程度
5級:手話学習期間6ヶ月(40時間)程度
6級:手話学習期間3ヶ月(24時間)程度
7級:手話学習期間1ヶ月(8時間)程度

出典:特定非営利活動法人 手話技能検定協会

手話通訳士試験の合格率

手話通訳士試験の合格率

出典:社会福祉法人 聴力障害者情報文化センター

取得後の活躍の場は?

手話技能検定試験:手話の技術を、勤務先にアピールできる 手話通訳士試験:派遣や非常勤で、手話通訳士として活躍!

手話技能検定試験は就職のための資格ではないので、合格すればすぐに活躍の場が保障されるわけではありません。しかし、現在ホテルやデパートなどのサービス業や、ヘルパー、介護などの福祉関係などでは手話サービスを始めている企業もあるので、さまざまな機会に手話のスキルをアピールすることはできるでしょう。
一方、手話通訳士の職場は、主に都道府県庁や区市町村役場、障害者福祉センター、社会福祉協議会、聴覚障害者団体などです。ほとんどの手話通訳士は非常勤やパートタイム、派遣などの形態で仕事をしており、手話通訳士の仕事だけで生計を得るのは厳しい現状があります。しかし、最近では、行政機関の窓口などで手話通訳者を募集するときに、手話通訳士資格を条件にしているところも増えており、活躍の場が拡がっていくことが期待されています。

POINT!

2012.8.9 up!

  • 手話技能検定試験
  • 手話通訳士試験

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