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日本だけでも1,000種類以上はあると言われている、資格・認定試験。
そして、その中には、「この資格とこの資格ってどこが違うの?」と悩んでしまう、よく似た資格も、たくさんあります。
このコーナーでは、名前が似ていたり、分野がかぶっていたり、一見しただけでは、どこが違うのか、わかりづらい資格を、さまざまなアプローチから、比較していきます!
第二回目は「JTA公認翻訳専門職資格試験」「JTFほんやく検定」
人気が高い翻訳に関する資格について、紹介しましょう。

どんな資格なの?

JTA公認翻訳専門職資格試験:一科目ずつ取得可能なプロフェッショナル認定試験、JTFほんやく検定:実用レベルと基礎レベルに分かれるい

JTA公認翻訳専門職資格試験は、旧労働省の認定資格「翻訳技能認定」のバージョンアップ版として2008年に新設されました。中国語と英語があり、「翻訳文法技能試験」「翻訳専門技能試験」「翻訳IT技能試験」「翻訳マネジメント技能試験」の4科目が設定されています。一科目ずつ受験可能で、科目ごとに合否が判定されグレードが評価されるとともに、合格者には合格証が発行されます。「翻訳専門技能試験」の中国語は一分野ですが、英語は (1) フィクション、(2) ノンフィクション、(3) IR・金融、(4) リーガル、(5) 医学・薬学の5分野のうち、いずれかを選択します。また、4科目すべてに合格し、さらに2年の実務内容を審査する「翻訳実務経験審査」で認められると、JTA公認翻訳専門職として認定されます。
一方、JTFほんやく検定には、実用レベルの1〜3級、基礎レベルの4〜5級に分かれています。実用レベル1〜3級は (1) 政経・社会、(2) 科学技術、(3) 金融・証券、(4) 医学・薬学、(5) 情報処理、(6) 特許の6ジャンルから1つを選んで受験します。英日翻訳、日英翻訳が1問ずつ出題され、その完成度により1〜3級および不合格の判定が出されます。2級以上に合格すると、JTFサイトの「検定合格者リスト」にプロフィール登録ができ、加盟翻訳会社(130社)から仕事獲得の機会が得られます。

  JTA公認翻訳専門職資格試験 JTFほんやく検定
認定団体 社団法人 日本翻訳協会 社団法人 日本翻訳連盟
受験資格 特になし 特になし
年齢制限 特になし 特になし
試験地 インターネットによる在宅試験 インターネットによる在宅試験
受験内容 4科目(複数受験可能)/英語部門と中国語部門 基礎レベル(4・5級)と実用レベル(1〜3級)
スケジュール 3月、6月、9月、12月に実施 年2回実施(2月と7月の第4土曜日)
費用 1科目:10,500円
2科目以上:21,000円
基礎レベル5級:5,000円
基礎レベル4級:6,000円
5・4級併願:10,000円
実用レベル1科目:10,000円
実用レベル2科目:15,000円
合格ライン 科目ごとに合否判定、ならびにグレードを提示 実用レべルは、その完成度により1〜3級および不合格の判定が出される

JTA公認翻訳専門職資格試験・JTFほんやく検定の特長

どんな人におすすめですか?

JTA公認翻訳専門職資格試験:よりプロフェッショナル志向の強い人が多い、JTFほんやく検定:職場で翻訳に関わる人から、独立を目指す人まで多彩

ほんやく検定の受験者データをみると、会社員・公務員など社会人の受験が目立ちます。実際の職場で契約書や企画書などのビジネス文書、機械のマニュアルや文献などを翻訳する産業翻訳に関わる人が自分の力を試したり、スキルアップのために受験するほか、翻訳家として独立を目指すケースも多いようです。年齢は20代〜60代まで幅広いのですが、40代以上の受験者も少なくないのが特徴。「定年後に翻訳を専業にしたい」という人や「ホームワークとして翻訳をやりたい」という主婦など、さまざまな動機が考えられます。
翻訳専門職資格試験のデータは公開されていませんが、試験の難易度が高いこともあり、「翻訳のプロになりたい」という明確な意思をもった、より専門家志向の人が多いことが予想されます。ただし、「翻訳文法技能試験」については、TOEICに替わる英語力を証明する試験として大学生の受験も増えており、実務に有効なバイリンガルコミュニケーター能力の証として就活にも活用できます。

JTFほんやく検定 2009年(第50回・第51回)の受験者データ

JTFほんやく検定2009年(第50回・第51回)の受験者データ

難易度は?

JTA公認翻訳専門職資格試験:限られた合格者しかでない難関。一科目ずつの受験を!、JTFほんやく検定:5級は40%前後だが、1級は5%以下

翻訳専門職資格試験は、毎回、数名の合格者しか出ない、TOEICの難度を超える超ウルトラ級の試験として知られています。たとえば、翻訳文法技能試験はTOEICと同じ4肢択一式で行われますが、90分間で200問の問題に回答しなければならず(1問につき27秒)、高いバイリンガルコミュニケーション力が求められます。2010年6月現在、4科目合格者は3名です。
一方、ほんやく検定は、4級、5級では概ね40%の合格率ですが、級があがるとともに合格者は少なくなり、1級の合格率は5%以下と、やはり狭き門になっています。

JTFほんやく検定 2009年(第50回・第51回)の受験者データ

  受験者 合格者 合格率
英日翻訳 1級 762 32 4%
2級 69 9%
3級 233 31%
日英翻訳 1級 385 12 3%
2級 26 7%
3級 127 33%
4級 176 73 41%
5級 155 68 44%
合計 1,478 640 43%
出典元:社団法人日本翻訳連盟

どうやって取得すればいいの?

JTA公認翻訳専門職資格試験:まずは翻訳文法技能試験で腕試し、JTFほんやく検定:学生時代は基礎レベルから

JTA公認翻訳専門職の称号を得るためには、4科目のテストすべてに合格しなければなりません。1科目ずつ受けることもできますが(科目合格の有効期限は5年間)、4科目まとめての受験もOKです。試験対策として、JTAが実施している模擬試験、解答解説会、受験対策セミナー、メルマガなどをチェックしておく方がいいでしょう。翻訳文法技能試験については、毎月、模試が行われています。また、取得に関する相談が随時、行われているので活用しましょう。
ほんやく検定の場合、基礎レベル(4級、5級)は、現在、翻訳の勉強をしている人向けのテストです。5級では90%、4級では85%が高校卒業までに学習する英単語で構成されているので、JTF提供のオフィシャル教材などでしっかり学べば、学生時代に取得することが可能です。専門分野に分かれている実用レベル(1~3級)は、専門知識と経験が要求されます。実務を積みながら、ステップアップを目指すのが得策でしょう。
両方の試験ともに、インターネット試験が行われているので、日本国内及び世界各地から受験できます。

取得後の活躍の場は?

翻訳の仕事は多岐にわたっており、企業で契約書や機械のマニュアルや文献などを翻訳するビジネス (実務) 翻訳から、小説や絵本などを翻訳する出版翻訳、映画やゲームなどを翻訳するメディア翻訳など、さまざまな活躍の場があります。資格を取得することで、実力を証明することができ、社内翻訳を必要としている企業などへの就職や転職に有利に働くケースも考えられます。けれども、資格を取得したからといって、フリーの翻訳家としての活躍が保障されるわけではありません。翻訳は多くの場合、翻訳会社各社が独自に行っているトライアルに重きが置かれています。実際の仕事を得ていくためには、このトライアルで認められることが重要なのです。ただし、両方の資格とも上位資格を取得すれば、認定団体経由でトライアルを受けるチャンスも開かれます。取得して損はない資格であるといえるでしょう。

POINT!

2010.12.03 up!

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どちらを取得するべき?似ている資格を、さまざまなアプローチから、徹底比較!

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