徹底比較!とるなら、どっち? VOL.15「菓子製造技能士」VS「製菓衛生師」 バックナンバーはこちら

日本だけでも1,000種類以上はあると言われている、資格・認定試験。
そして、その中には「この資格とこの資格ってどこが違うの?」と悩んでしまう、よく似た資格も、たくさんあります。
このコーナーでは、名前が似ていたり、分野がかぶっていたり、一見しただけでは、どこが違うのかわかりづらい資格を、さまざまなアプローチから、比較していきます!
第15回目は「菓子製造技能士」と「製菓衛生師」です。
大人気のお菓子業界を代表する2つの資格を調べてみました。

どんな資格なの?

菓子製造技能士:お菓子づくりの高い技術を認定する 製菓衛生師:技術だけでなく、安全管理にも重点をおく

資格がなくても、パティシエや和菓子職人になることができます。けれども、もっていると何かと便利なのが菓子製造技能士と製菓衛生師です。
菓子製造技能士は、国が認定する技能士制度のうちのひとつで、お菓子をつくる技術と知識を証明します。試験は、和菓子と洋菓子にわかれており、1級と2級があります。また学科と実技があり、「2種類のボンボンショコラ(トリュフ、モンブラン)を製造する」「デコレーションケーキの仕上げをする」(洋菓子1級)など実際にお菓子をつくる試験が行われています。
一方、製菓衛生師は、昭和41年に制定された製菓衛生師法にもとづく国家資格です。ただお菓子をつくるだけでなく、食品の安全や添加物などの知識をもち、安全性の高い商品をつくるプロフェッショナルを認定します。調理師などと同じように名称独占資格なので、この資格をもっている人だけしか製菓衛生師を名乗ることができません。

菓子製造技能士、製菓衛生師の特長

  菓子製造技能士 製菓衛生師
認定団体 国が認定する技能士制度のひとつ
(試験問題は中央職業能力開発協会が作成し、各都道府県が実施)
国家資格
(試験は、各都道府県が実施)
受験資格
・年齢制限
原則として実務経験が必要
<1級>7年以上
<2級>2年以上
※ただし、学歴などによって異なる
(1)中学卒業以上の学歴を持ち、厚生労働大臣の指定する製菓衛生師養成施設で1年以上、製菓衛生師に必要な知識および技能を修得したもの
出題範囲 和菓子・洋菓子にわかれており、それぞれ、1級・2級がある
また、学科試験だけでなく、実技試験が実施される
筆記試験(四肢択一のマークシート方式)で6科目60問。科目は以下のとおり。
(1)衛生法規(2)公衆衛生学(3)栄養学(4)食品額(5)食品衛生学(6)製菓理論および製菓実技
試験地 各都道府県 各都道府県
スケジュール 年1回(後期)
受付期間:9月下旬〜10月上旬
実技試験:11月下旬〜翌年2月下旬
学科試験:翌年1月末〜2月中旬
合格発表:翌年3月中旬(例年)
各都道府県により異なる。
費用 各都道府県により異なる
※概ね、実技試験1万6千円、学科試験3千円。
各都道府県により異なる
※東京都の場合は、9,500円
合格ライン 100点満点で、原則として、実技試験は60点以上、学科試験は65点以上。 100点満点で、原則として概ね60点以上。

どんな人におすすめですか?

菓子製造技能士:技術を証明できキャリアアップに有利 製菓衛生師:店長クラス&独立を目指す人におすすめ

菓子製造技能士は、製菓メーカー、和菓子店、洋菓子店などでキャリアアップしたい人におすすめの資格です。実際に受験する人は、年齢層も職種も幅広く、おもにホテルやレストラン、洋菓子店、和菓子店などで働いている人や、個人で経営している人たちが多いようです。菓子製造技能士として認められれば、技術の高さを証明できるので、就職や転職の際にアピールできるでしょう。
さらに、製菓衛生師は、パン屋さんやケーキ屋さん、和菓子工房などのお店を開業する際に必要な「食品衛生責任者」としても認められるメリットがあります。いずれ店長クラス、また独立開業をめざす人は、ぜひ取得しておきたい資格です。

どうやって勉強すればいいの?

菓子製造技能士:和菓子・洋菓子づくりの実務経験が必要 製菓衛生師:スクールで学ぶか、実務を経験しなければならない

菓子製造技能士の受験には、和菓子・洋菓子づくりの実務経験が必要です。その年数は、職業訓練歴や学歴などにより異なります。実務経験のみの場合は、経験2年で2級、経験7年で1級の受験が可能。職業能力開発協会の認定スクールで職業訓練を修了すると実務経験とみなされるので、スクールに通うのが早道です。
一方、製菓衛生師の資格を得るには、各都道府県が実施する試験に合格したのち、住所地の都道府県知事に免許を申請しなければなりません。試験自体は住所地に関係なく、どこの都道府県の試験でも受けることができます。受験資格は中卒以上で、2年以上お菓子店などで製造の実務(助手や見習い)を経験した者か、製菓衛生師養成施設において1年以上知識・技術を習得した者と定められています。

難易度は?

菓子製造技能士:技能士の中でも難易度が高い 製菓衛生師:しっかり学べばハードルは低い

菓子製造技能士は、国が検定している技能士の資格のなかでは難しい試験だといわれています。合格率は各県によって差がありますが、全国平均では5割前後です。とくに洋菓子の一級は、全国の合格率が3割台となっているため、合格すれば高いレベルを証明できます。 一方、製菓衛生師は全国平均で7割前後の合格率となっており、しっかりと要点を押さえて学びさえすれば、比較的、取得が容易です。スクールに通えば重要な科目を網羅的に学べることもあり、中にはスクール内で9割以上の合格率を誇っているところもあります。

平成22年度 菓子製造技能検定の結果(全国)

出典:中央職業能力開発協会

取得後の活躍の場は?

すっかり憧れの職業として定着したパティシエをはじめ、スイーツ関連の仕事は、高い人気を集めています。就職先としては、洋菓子店、和菓子店、パン屋さん、ホテルの洋菓子部門やベーカリー部門、レストラン、カフェのスイーツ担当スタッフなどが考えられます。大手メーカーの低迷が心配される中、チェーン展開をするニューカマーが増えているのがこの業界の特徴です。
そのほか、製菓学校やお菓子・パン教室のインストラクターや助手、企業での商品開発など、製菓業界の仕事のフィールドは多岐にわたります。絶えず勉強・研究が必要とされる仕事ですが、成功のチャンスも大きいといえるでしょう。

POINT!

2012.1.31 up!

  • 菓子製造技能士
  • 製菓衛生師

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