徹底比較!とるなら、どっち? VOL.24「作業療法士」VS「理学療法士」 バックナンバーはこちら

日本だけでも1,000種類以上はあると言われている、資格・認定試験。
そして、その中には「この資格とこの資格ってどこが違うの?」と悩んでしまう、よく似た資格も、たくさんあります。
このコーナーでは、名前が似ていたり、分野がかぶっていたり、一見しただけでは、どこが違うのかわかりづらい資格を、さまざまなアプローチから、比較していきます!
第24回目は「作業療法士」VS「理学療法士」
どちらもリハビリテーションに関する資格ですが、どんな仕事をするのでしょうか?

どんな資格なの?

作業療法士:さまざまな作業を通じて、日常動作の回復を訓練 理学療法士:物理的手段をもちいて運動機能のリハビリを行う

作業療法士と理学療法士は、どちらもリハビリテーションに関係する資格であり、厚生労働省が「理学療法士及び作業療法士法」に基づき試験を実施する国家資格(業務独占資格)です。
作業療法士は、身体や精神に障害がある人に対して、手芸や園芸・木工・陶芸、運動や遊びといった作業活動を通じて、日常生活の動作で困らないようサポートしていきます。英語ではオキュペイショナルセラピスト(Occupational Therapist)といい、OTと呼ばれます。
一方、理学療法士は、障害、病気やケガや加齢などで運動機能が低下している人を対象に、運動しながら筋力や関節の機能を高めたり、温熱・光線・超音波・水・電気などの刺激を加えることで症状を改善します。英語では、フィジカルセラピスト(Physical Therapist)といい、その頭文字をとってPTと呼ばれています。

作業療法士、理学療法士の特徴

  作業療法士 理学療法士
認定 厚生労働省
受験資格 文部科学大臣が指定した学校または厚生労働大臣が指定した作業療法士養成施設で3年以上所定の科目を修めることなど。
試験内容 【筆記試験】一般問題:解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)、臨床医学大要(人間発達学を含む)、作業療法
実地問題:運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む)、作業療法

【口述試験及び実技試験】点字試験受験者に対して、実地問題に代えて次の科目につい行う。
運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む)、作業療法
【筆記試験】一般問題:解剖学、生理学、運動学、病理学概論、臨床心理学、リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)、臨床医学大要(人間発達学を含む)、作業療法
実地問題:運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む)、理学療法

【口述試験及び実技試験】点字試験受験者に対して、実地問題に代えて次の科目につい行う。
運動学、臨床心理学、リハビリテーション医学、臨床医学大要(人間発達学を含む)、理学療法
開催地 【筆記試験】
北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、香川県、福岡県、沖縄県

【口述試験及び実技試験】
東京都
費用 10,100円
試験日 年1回(例年2月)

どんな人におすすめですか?

作業療法士:相手のニーズをつかむ感性が重要 理学療法士:てきぱき動けて、体力のある人におすすめ

どちらも病気や障害で日常生活に困難を抱えた人をサポートし、QOL(生活の質)を高めることを目的にした仕事です。人の役に立つ仕事がしたいと思う人におすすめの仕事でしょう。また人と接する仕事なので、コミュニケーションが得意な人にむいています。
作業療法士が訓練でもちいる作業内容は、体操から工芸までさまざまで、勤務先や対象とする人によって異なります。いずれにしても相手のニーズを汲み取ってプログラムを組み立てられる感性が重要です。
一方、理学療法士は運動を行ったり、身体の不自由な人の動作をサポートするなどアクティブな場面が多いので、てきぱきと動けて体力のある人におすすです。
理学療法士は比較的男性が多いのに比べて、作業療法士は女性の割合が高いという傾向がみられます。

どうやって勉強すればいいの?

養成校で3年以上スキルと知識を学ぶ

作業療法士もしくは理学療法士の国家試験を受験するためには、いずれも養成校で3年以上学び、必要な知識と技術を身につけなければなりません。養成校には4年制大学、短期大学(3年制)、専門学校(3年制、4年制)、特別支援学校(視覚障害者が対象)があります。

難易度は?

受験者の増加にともない、合格率は下がる傾向

以前まで作業療法士国家試験の合格率は例年9割以上で、養成校でしっかり学べば、国家試験の突破は難しくないと思われていました。しかし、近年、受験者が増える傾向にあり、合格率は7〜8割を推移しています。
同じく、理学療法士国家試験の受験者も年々、増え続けており、平成22年にはついに1万人を超えました。合格率も作業療法士同様、下がる傾向にあります。なお、すでに作業療法士の資格を持っている人は、養成校で2年以上学べば理学療法士の受験資格が得られます。

作業療法士 国家試験 合格率

受験者 合格者 合格率
第43回(平成20年) 5,783人 4,257人 73.6%
第44回(平成21年) 6,675人 5,405人 81.0%
第45回(平成22年) 6,469人 5,317人 82.2%
第46回(平成23年) 5,794人 4,116人 71.4%
第47回(平成24年) 5,967人 5,821人 79.7%

理学療法士 国家試験 合格率

受験者 合格者 合格率
第43回(平成20年) 7,997人 6,924人 86.6%
第44回(平成21年) 9,119人 8,291人 90.9%
第45回(平成22年) 9,835人 9,112人 92.6%
第46回(平成23年) 10,416人 7,736人 74.3%
第47回(平成24年) 12,413人 11,956人 82.4%

取得後の活躍の場は?

高齢化や医療の進歩などさまざまな理由から、リハビリテーションに関するニーズが高まっており、専門職である理学療法士・作業療法士の活躍の場も拡大しています。
具体的な職場としては、医療機関のほか、リハビリテーションセンター、障害者施設などが考えられます。また、デイサービス、訪問リハビリなど高齢者施設で働く人も増えています。特別支援学校などの教育機関や、障害者就労支援の現場でもニーズがあり、今後、さらに活躍が期待されている職域のひとつです。

POINT!

2012.11.12 up!

  • 作業療法士
  • 理学療法士

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